警視庁は、13日に名誉棄損の疑いでYouTuberの煉獄コロアキ《本名：杉田一明》（40）を逮捕した。警察や報道によると、煉獄コロアキは、9月19日の帝国劇場周辺（東京・千代田区）で被害者の女性を”高額転売ヤー”と決めつけ（女性は無関係だった）、その女性を追いかける動画などを撮影し、女性の顔をネット上で晒すなどの行為をし、女性の名誉を貶（おと）しめたとしている。

　煉獄コロアキは、”私人逮捕系”YouTuberを名乗っていて、これまで痴漢や盗撮、チケットなどの転売行為などの不法行為や不正行為を見つけては、動画を撮影し、犯人と煉獄コロアキがみなした人物を追いかけ、”私人逮捕”として警察に連行するといった行為を繰り返してきたという。

　近頃、”正義”の御旗を振りかざし、”転売ヤー”や電車内や駅内などでの痴漢行為や盗撮行為をおこなった犯人と思われる人物を、警察ではない一般人のYouTuberなどが撮影しながら取り押さえるといういわゆる”私人逮捕系YouTuber”（亜種も含め）を多くネット上などで目にするようになった。

　もちろん、「私人逮捕」それ自体は法律で認められた権利ではあるが、そういった者の中には羽交い絞めにし暴行するなど私的に制裁を加えたり、ネット上に顔をさらすなど、行き過ぎた部分も多々見られ、警察関係者や弁護士などはそういった行為はかえって私人逮捕をおこなった側が暴行罪などの罪に問われるおそれがあると警鐘を鳴らしている。

　今後も煉獄コロアキのケースと同様に過激な”私人逮捕系YouTuber”が警察に続々と検挙される可能性がある。

　では、一体何が彼らをそうした”私人逮捕”と言う名の”正義”の実行に向かわせるのだろうか？もちろん、動画による広告収入といった金銭面もあるが…