加えて、

【私人逮捕】私人逮捕系YouTuber”煉獄コロアキ”（40）《本名：杉田一明》が名誉棄損の疑いで逮捕　”私人逮捕系”YouTuberが相次ぐ理由とは…

　以前の記事で扱った”私人逮捕系YouTuber”の煉獄コロアキ（40）《本名：杉田一明》も帝国劇場周辺で9月ごろにある女性をチケットの”高額転売ヤー”（転売する人物）と決めつけ、その女性を追いかける動画などを撮影し、女性の顔をネット上で晒すなどの行為をし、女性の名誉を貶めたとして、名誉毀損の疑いで11月13日に逮捕されていた。

　詳しい話は、以前の記事をご覧いただきたいが、煉獄コロアキこと杉田容疑者は雑誌の取材などで、「動画収益が目的」であることをつまびらかに語っていた。

　そう彼ら”私人逮捕系YouTuber”らのこうした”私人逮捕”行為の目的はYouTube動画として投稿し多額の収益を得るということにあったのだ。もちろん、彼らがSNS上などで表明しているように。正義を実現する、果たすという正義感や視聴者からの応援の声などによる名誉心や承認欲求といった面もあっただろうが、所詮は「カネ」だったのだ。

　実際、彼らが正義の鉄槌を下す相手は、基本的に痴漢や盗撮の犯人（冤罪も含まれるかもしれないが）や転売ヤ―などの小者だ。相手は、気弱そうな男性や非力そうな男性、はたまた女性だ。もちろん犯罪行為は褒められたことではないし、撲滅されるべきだが、自身の動画の収益や名誉心のためにひたすら弱弱しい犯罪者をネタに”鉄拳制裁”し正義のヒーロー（英雄）気取りなのはいかがなものか。

　だったら、暴力団や強盗団、オレオレ詐欺グループの根絶といったもっと大きくて強い悪にも立ち向かうべきだろうし、何よりも自身が”正義のヒーロー”だと自惚れて、動画からの収益を当然のものと考え、正当化している姿は救いようがないと言わざるを得ない。

　とはいえ、彼らに全ての責任があるとも思わない。なぜなら、彼らが行動するにあたり、最大の目的である収益を得るためには、YouTubeの存在が不可欠だし、さらには多くの人が彼らの動画を視聴しなければならないからだ。すなわち、彼らはYouTubeの経済構造のもとで、私たちの潜在的な欲望をうまい形で引き出してきてネットで成功をおさめてきた。その原動力は、「正義の快楽」とでもいうべき誰にでもある感情である。