24日に楽天球団（東北楽天ゴールデンイーグルス）に所属する安楽智大投手（27）から「パワハラ」や「いじめ」といったハラスメントを受けたとして、複数人の若手選手が球団に告発していたことなどを、25日の朝になってでスポーツ紙を中心に国内メディアが一斉に報道。

　球団は25日、安楽のハラスメント行為に関する報道を受け、広報を通じ25日午後に予定されていた契約更改交渉について見送ることを発表し、球団トップ・森井誠之社長は「大前提としてハラスメントは許してはいけない。私の耳にも（選手の告発が）入ってきている状況。事実関係の調査はしっかりやる」として、パワハラなどのハラスメント行為について複数の選手が告発していることを認め、今後球団として事実確認の被害を訴える選手や安楽へのヒアリング（聞き取り）などの調査をおこない、契約更改や処分などの今後の対応を決める方針だ。

　複数のスポーツ紙・週刊誌の報道などによれば、安楽は後輩などに対して、日常的に「アホ」や「バカ」などの暴言を浴びせたり、後輩が食事の誘いを断った時などにその後輩を無視したり深夜に執拗に電話をかけるなどの嫌がらせともとれる行為を行ったり、後輩の選手に対して1か月先の予定を申告させ、強引に食事などに誘い家族などとのプライベートな時間を奪ったり、下半身を露出させるようロッカールームで強要された上に周囲の人物に笑われたという証言、キャンプ中に頭部に平手打ちを受け「むち打ち」の症状が出て精神的なショックを受けたという選手もいて、人権蹂躙や、暴行などの犯罪にも問われかねない深刻な「いじめ」がおこわれていたという証言もあったという。

　さらには、一部スポーツ紙には安楽が後輩にロッカールームで下半身を露出させるなどのハラスメント行為を行った際に、その様子を見て笑っていた関係者の中に、楽天の田中将大（35）がいたという情報もあり、この問題が、安楽の選手生命を脅やかしかねないだけでなく、所属選手を含んだ球団全体の責任問題に発展する可能性がある。今後の球団の調査に注目が集まる。