フジテレビでは中居正広(52)の同局女性アナへの”性暴力”問題以来、不祥事が相次いでいる。今回は、同問題においても社長などの説明会見を放送したり、”自己批判”的な姿勢を前面に出していたはずのフジテレビの夕方の報道番組「イット！」でキャスターからスタッフや社員に対して、パワハラがあったというのだ。

　フジテレビは番組「Live News イット！」の放送などを通じて、同番組キャスターのフリーアナウンサー・青井実（44）が番組スタッフや社員に対して”不適切な言動”をおこなっていたことを明らかにした。９日放送の同番組において、青井アナは普段通り出演していたが、番組の途中でこの件を報じるとともに、本件について説明し、謝罪した。

　青井アナは「制作陣や仲間に対して、私自身の言動について深く反省しており、申し訳なかったと思っています。ほんとに自分の未熟さが出てしまったと痛感しています」とし、最後に「この度は本当に申し訳ありませんでした」と謝罪。

　なお、フジテレビによれば、今年の2月からコンプライアンス推進室を中心に弁護士による内部の社内調査をおこない、青井アナのパワハラについて調査を進めていたという。

　そのなかで、青井アナの”不適切な行動”は具体的には、昨年5月、番組のスタッフに対してリハーサル中にフリップ操作がうまくいかなかったなどの演出の失敗に対してスタッフらを厳しい口調で叱責。昨年10月には放送終了後に、自身が身に着けていたピンマイクを机に放り投げるなど威圧的な行為をした上でその場にいた社員やスタッフに対して相当に厳しい口調で叱責するなどしたという。

　今回の件はある意味では情報公開が進み風通しが良くなりはじめ、不祥事を隠し通すことなく表に出すといういい傾向ともいえなくはないが、フジテレビは改めてパワハラなどコンプラ違反が横行しがちな企業体質であることが浮き彫りとなり、速やかな企業風土の改善を迫られそうだ。