俳優の佐藤隆太（43）が所属する芸能事務所の関係者によると、佐藤が、CMキャラクターを務めている中古車販売会社・ビッグモーター（東京）に対して、契約解除を申し出たとのことだ。19日に明らかになった。

　佐藤の事務所関係者はビッグモーターとのCM契約について「契約解除する方向で協議を進めているのは事実です」と認め、事務所や佐藤側としては、ビッグモーターが保険金の不正請求問題でマスコミやネットを中心にバッシングを受ける中で、現在も放送が続く中でタレントとしてのイメージ・ダウンを招きかねないとの判断があったものと思われる。

　最近では女優の広末涼子が不倫問題をめぐり、スポンサーにCMを降板させられ違約金も請求されているのではないかといわれるなど、スポンサー側が企業イメージ低下を防ぐために、芸能人・タレントの不祥事でCM契約を解除し降板させられるケースが多いが、今回のようにタレントのほうが、イメージ低下を防ぐために、スポンサー側に契約を解除を申し出るケースは極めて稀で、異例だ。

　佐藤はこれまで長年にわたりビッグモーターのCMに出演してきており、「車を売るなら、ビッグモーター」の台詞に耳覚えのある方は少なくないだろう。

　今回の騒動でラジオなどの視聴者の間でどうしてもビッグモーターの不祥事のイメージと佐藤のイメージが重ねてしまう人も少なくないのではないだろうか。そういうこともあってか、佐藤はCM出演によって負ったイメージダウンに関して、ビッグモーター側に損害賠償を請求するとの情報もあり、ビッグモーター側の対応に注目が集まる。

　なお、20日にはビッグモーターがCMの放送中止の通知をラジオ局に伝達したと報道された。佐藤の契約解除に向けた動きから、ビッグモーターがこれ以上のCMの放送が困難であると判断した可能性がある。ネットなどでは、こうした不祥事がありながらCMの放送を継続する会社の態度のみならず、メディアの側も批判の的になりつつあった。