11日（金）から13日（日）にかけて関西国際空港から近い大阪SENNAN LONG PARK（センナンロングパーク） 〈大阪府泉南市〉で開催された音楽フェス「MUSIC CIRCUS’23」の3日目の13日の公演に参加した、アジアを中心に人気を誇る韓国の女性DJの「DJ SODA」さんは、14日自身のSNSを更新し、公演の最後に会場に来た大勢のファンに握手するなどファンサービスの最中に、胸を触るなどのセクハラ行為があったことを明かした。

　投稿したX（旧ツイッター）の投稿の中で、「（大阪での）公演を終えましたがその時に凄く悲しい出来事がありました」と始め、「いつものようにファンの方々に近づいた時、数人が突然私の胸を触ってくるというセクハラを受けました」と打ち明けた。

　「あまりにも大きな衝撃を受けて未だに怖くて手が震えています」とし現在もその経験がトラウマになっていることを示唆し、公演を終了しホテルに戻ってからも「とても怖い」とし心理的なショックを受けたとした。

　またDJを始めてから10年が経過しているが、このようなセクハラの経験は「人生で初めて」と告白。これまでファンサービスをしてきたように、「ファンの皆さんに近寄りがたい」とも記し、そのときの恐怖を改めて言葉にした。

 　一方でネット上では、「迷惑系YouTuber」のへずまりゅうが自身のX（旧ツイッター）に「薄着で大勢がいる所に言ったらどうなるか分からないのか？これについて日本の恥とか痴漢大国とかほざいてる奴も雑魚すぎる。自分の身は自分で守れ」と投稿し、DJ SODAさんの自業自得であるという持論を展開した。同様の意見はそれなりに寄せられていて、へずまりゅうが指摘したようにもともとDJ SODAさん自身はロシュの多めの服装を好んでいるのは事実なようで、服装に対する攻撃も一定数ある。

　だが、DJ SODAさんはこうした意見に反論する形で、「私がどんな服を着いたとしても、私に対してのセクハラと性的暴行は正当化できない」（原文ママ）とSNSで記した。SNSでも、服装など被害者が悪いみたいな流れはおかしいなどとする意見が多数派で、Xのトレンドではこうした意見がセクハラや性的な暴行を正当化しているとして、今回の事件やそうした被害者を責める意見を背景に、「日本の恥」や「痴漢大国」といった言葉がトレンド入りしていた。

　DJ SODAさんの参加した大阪でのフェスの主催者「TryHard Japan」は15日に声明を発表し、事件について説明し「このような行為は性暴力、性犯罪であり、断じて許すわけにはいきません」とし、被害者のDJ SODAさんへのサポートに言及しつつ、損害賠償請求など民事や刑事などの厳しい「法的措置」を取ると表明した。また、参加者などに犯人などの情報提供を呼び掛けた。

　DJ SODAさんは間違いなく被害者で今回の事件で何の非もないとは思うが、一方で主催者側・運営していた側には警備上のかなりの改善点があるようにも思われる。

　ちょっと話は違うかもしれないが、梨泰院での雑踏事故では群集心理で多くの人が正気を失っていたと指摘されるように、人は過密状態で集まると感情が高ぶったり、正気を失ったりすることはよくあることだ。

　人が多く集まる中で、1人の女性がファンサービスを行えば、このようなことが起きかねないのは火を見るよりも明らかなことではないか。そういう意味で、警備の人間が間に入ったりしてそういう行為を防げなかったのかなど、そもそもこういう迷惑行為や事件を未然に防ぐ意識が欠けていたのではないか。

　今回のセクハラ・痴漢行為の犯人について、DJ SODAさんは男性だけでなく、女性もいてかなりの人数だったとしているが、早く特定され適切な処罰を受けることを望みたい。