フジテレビ系列のニュースサイト・「FNNプライムオンライン」が薬物問題で世間から厳しい視線を向けれられている日本大学の新たな不祥事をスクープした。報道の中では、部員の大麻や覚せい剤などの薬物問題をめぐり「廃部」の危機さえささやかれるアメフト部ではなく、ラグビー部で深刻ないじめ疑惑が浮上していることを伝えた。

　部員の1人がラグビー部内でいじめの被害を訴えていたといい、当初FNNの報道では、背後から「ガスバーナー」の炎を噴射させられたなどとの記述があったが、他のマスコミは、制汗スプレーにライターで火をつけ、被害部員に背後から噴射したという報道もあり、日大の広報はこれを否定し、その後各社で報道しているので、制汗スプレーとライターの使用を「ガスバーナー」とFNNが誤解した可能性がある。いずれにせよ、炎を人体に噴射しやけどを負わせかねない危険行為を行っていたことに変わりはなく、悪ふざけであったとしても、普通に傷害罪に問われる可能性があり犯罪だ。

　加えて、被害部員のユニフォームなどの備品を勝手にインターネットの通販サイトで販売されたりしたといい、火をあびせる行為と合わせて2022年からおこなわれていたといい、関係者は、複数の部員の関与があったと話したという。

日大のアメフト部の薬物事件を受けた林真理子理事長（69）らの記者会見で、林理事長は「改革をスポーツの方に手を伸ばしていかなければいけないという気持ちでいっぱい」と、スポーツ部門の改革の決意を語っていたが、今回新たにスポーツ分野でアメフトからラグビーに火が広がった形で、今後日大の他のスポーツ部にもそういった問題がないのか疑いの目を向けられる可能性がありそうだ。

　今回のラグビー部でのいじめ問題に際して、林理事長は大学内の経営陣のチェック（監視）を担う、評議員会に出席し「現時点でいじめと断定できる証拠はない」と口頭で報告していたという。

　林理事長ら大学の経営陣は、第三者委員会などの調査による事実関係の把握を待った上で、行動したい意向のようだ。

　20日に、FNNの取材に対して「その件について、あのちゃんと出していますので、第三者委員会の報告で……」と言葉少なに応じその場を去ったといい、現在日大として第三者委員会を通じ調査していることを認めている。