3月11日の午前10時頃、東京・高田馬場で恐るべき惨劇が発生した。当時”山手線徒歩一周”という企画で配信をおこなっていた動画配信者の20代女性が、40代の男にサバイバルナイフで頭や首、胸など複数箇所を刺され、血を流している状態で倒れていたという。周囲の人が通報し、男は警察に殺人未遂の現行犯で逮捕され、女性は心肺停止の状態で救急搬送されたが、死亡が確認された。

　女性は、”最上あい”という名義でライブ配信アプリの「ふわっち」において活動しており、3000人近くのフォロワーを抱える人気の女性ライバーだったとされる。「ふわっち」では、インターネット上でファンがアイドルなどの”推し”に金銭を提供するような”投げ銭”が利用でき、ライバーの収入源となっていて、この女性も多額の投げ銭を受け取っていた。

　一部では、この”投げ銭”をめぐる被害者女性の対応をめぐって、加害者の男性との間でトラブルが発生していたのではないかという指摘もあり、”ネット時代の闇”とでもいえるような事件だろう。

　また、事件が発生した当時、女性はライブ配信をおこなっており、その配信を見て男が場所を特定するなどして、犯行に及んだ可能性も高く、配信活動の危険性も改めて認識させられる事件だったといえるかもしれない。

　さらにひどいことに、ライブ配信でその殺害の様子が中継されてしまっており、悲鳴や血が映るなど凄惨な様子がファンに配信されてしまったという。

　事件現場では、女性の「助けて」というようなけたたましい叫び声が響き渡ったといい、その後女性は血まみれになり倒れていたという証言もあるという。そして、女性が刺されて意識を失い倒れた後も、男は無言で女性を蹴り続けて、男はカメラで撮影を続けていたといい、異様な光景がそこにはあったのだという。