日本テレビ（本社：東京・汐留）は『24時間テレビ』(2024)を8月31日から9月1日にかけて生放送で放送するという社を挙げての一大イベントを開催する予定だが、今年は運悪く台風10号が襲来し、放送の危機に直面している。

　日テレ側としては、最大限の安全の配慮を掲げ、市民ランナーの参加を取りやめや屋外イベントの中止などの対応策を発表し、なんとか開催にこぎつけたい意向だ。

　しかし、SNSを中心にネット上では台風10号の災害報道に集中すべきだ、という声や、同時期に開催されているパリ・パラリンピック2024を放送すべきだという声、チャリティーマラソンで今年のランナーとして走る予定のやす子(25)の安全を気遣う声であふれていた。

　さらに、日テレ系列のテレビ局の局員が募金で集められた資金の一部を着服し、スロットなど私欲を満たすような用途で使っていたことが明らかになるなど、24時間テレビに対して世間の厳しい声が集まり、存続の危機とさえ言われていた。そういう中にあって日本テレビは、何としても今年放送し来年以降につなげたい思惑も透ける。だが、台風の中でチャリティマラソンなど番組放送を強行すれば、世間から批判の声が高まる可能性もある。板挟みの中で日本テレビは放送開始直前まで、難しい判断を迫られそうだ。