いわゆる「エッフェル塔」事件が炎上を続けている。これは7月末に自民党女性局が主催で行われたフランスへの研修で、エッフェル塔の前などでの多くの記念写真や食事の画像をSNSに参加者が投稿し、国民の間から大きな批判を浴びているというものだ。その後も、週刊誌による”子連れ”家族旅行疑惑や飛行機がファーストクラスだったことなどを報じられ、加えて今回のフランス研修を擁護するホリエモンら有名人が登場し、騒動は留まるところを知らない。

税金の無駄遣い・庶民感覚の無さが批判の的に、松川議員ら自民党の対応も炎上の原因

　主な批判としては、今回のフランス研修の費用に、税金である政党助成金を原資の一部とする自民党の党費が使われていたことや、国会議員の給与は税金から払われているのを背景に「税金の無駄遣い」だとするものや、フランスに行ったのは研修ではなくて「単なる観光旅行ではないか」とし「猛暑で暑い中働いている一般の国民」に対する配慮が足りないのではないか、すなわち庶民感覚が欠如しているのではないかという批判に大きく分けられる。

　また、自民党の女性局長を務め今回の研修の責任者である松川るい参院議員（60）や同研修に参加し大量の写真を投稿していた今井絵理子参院議員（39）の軽率な発言や「情報発信の仕方で誤解を与えてしまった」と述べ研修自体を全面的に擁護し続け、何を反省しているのかわからない謝罪・釈明が騒動をよりひどい状況にしている。

　その後も、週刊誌報道やSNS上での情報などで、松川議員が自身の2人の子どもを連れてきたことやその世話をフランスの日本大使館の職員にやらせていたのではないかという疑惑や飛行機での移動がファーストクラスであったのではないか、といったことを燃料として投下したことで、炎上はやむ気配がない。

　騒動を大きくしているホリエモン・茂木健一郎・三浦瑠璃ら有名人たち

　そして脳科学者の茂木健一郎がフランス研修に対して批判している人々に対して「余裕のなさとユーモアのセンスの欠如」と批判したことで、茂木が炎上状態になり、実業家のホリエモン（本名：堀江貴文）が「単なる嫉妬」と一蹴し「国民感情に配慮しろ、とか貧乏くさい」と発言、さらにエッフェル塔の前で記念写真をとることは「普通の発想」で、庶民感覚をもつ議員として「間違っていない」などと自身の議員観をSNSに展開した三浦瑠璃(42)も松川るい議員らを擁護。これに対して「庶民感覚がない」や「論点がずれている」といった意見が相次いでいる・

庶民VSエリートの構図に発展か　

　現在の炎上は、松川議員ら国会議員やホリエモン、三浦瑠璃などのエリートと、ネット上で批判を展開する庶民の対決構図となっていて、電気代の高騰や食品の値上げなどインフレが進む中で国民の政治や社会に対する不満が高まる中で、「庶民感覚」の乏しい松川議員や自民党の女性議員ら、ホリエモンや三浦瑠璃などのエリートへの風当たりは強まるばかりだ。